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湘南の先輩インタビュー

Vol.001 「藤沢市鵠沼松が岡在住 鈴木夫妻」
2019.08.21

 

「湘南の先輩インタビュー」とは?

「湘南の先輩インタビュー」は、湘南に住む60代以上の先輩世代の方々にお話を伺うコーナーです。

現在の湘南の街並みや文化を作り育んできた、格好良くて気取らない大人たちがたくさんいる世代。

そんな先輩方に家造りの知恵や工夫、湘南暮らしのアドバイスをもらわないのはもったいない!

皆さまに成り代わって、素敵な湘南ライフを送る魅力的な先輩方にどんどんインタビューしていきたいと思います。

記念すべき第一回は、藤沢市・鵠沼松が岡在住の、鈴木利健さん、鈴木恭子さん夫妻にお話を伺いました。

 

先輩のプロフィール

鈴木利健さん
藤沢市鵠沼松が岡出身、在住。70代。
以前は会社役員として都内勤務。
マイブームは庭の池で金魚を飼って、孫たちに餌をあげさせること。

鈴木恭子さん
埼玉県出身。藤沢市鵠沼松が岡在住。60代。
趣味は縫い物全般。現在は今度生まれてくるお孫さんのためのベビーキルトを縫うことにハマっているとのこと。

 

インタビュー

—– 湘南に住み始めたのは、どんなきっかけで、いつ頃ですか?

利健さん
昭和19年。生まれたときからですね。
父と母が、空襲を避ける意味もあって、祖父の別荘があった鵠沼へ移り住んできたんです。
湘南は元々別荘用に開発された地域なので、都内に住んでた人たちが、戦争を機に別荘へ移り住むというケースは多かったんじゃないかと思います。

恭子さん
昭和40年代ですね。夫と結婚したときからです。
夫と、夫のお父さん、お母さんと同居する形で移り住みました。

 

—– 現在の住まいに至るまでの経緯を聞かせて頂けますか?

恭子さん
子供が小さいときに夫の転勤があり、鵠沼の家を出て、アメリカへと移り住みました。
4年ほど住んで帰国の際、マンションを購入したんです。
その後、子供が中学生になるくらいまではマンション住まいだったのですが、やはり手狭になってきました。
それで、元々住んでいた鵠沼の家も古くなってきていたので、その場所に二世帯住宅を建て直そうということになったんです。

利健さん
そこで足を運んだのが、実は「tvkハウジングプラザ藤沢」だったんですよ。

 

—– え、そうなんですか?

恭子さん
そうなんですよ。だから、この話を頂いたときにビックリしたんですが、これもご縁ですね。
父と母も一緒に、「tvkハウジングプラザ藤沢」を訪れて、色々と見てまわったんです。
そしたら、父がとあるハウスメーカーの営業マンの方をいたく気に入って、それで結局そのメーカーで家を建てることにしたんです。

 

—– 家を建てる上で、営業マンって大事だと思いますか。

恭子さん
そう思います。優秀かどうかというよりは、フィーリングが合うかどうかというのが大切な気がします。
思いのベクトルが一緒というか、進みたい方向性を理解してくれる方がいいですよね。
その方は、本当に良い方で、最後まで私たち夫婦の希望を最大限に取り入れてくれました。
それと、これもたまたまですが、そのハウスメーカーの設計士さんと私の兄に共通の友人がいて、兄もビルの設計などをしていたので、設計にも携わらせて頂いたんです。

利健さん
営業マンの方は、今でも近況を知らせる手紙をくれたり、カレンダーを贈ってくださったりしますね。
そのハウスメーカーの方々は、本当に全員良い方でしたよ。

 

—– 家を建てるときにこだわったことって、どんなところでしょうか。

利健さん
僕は暖炉とサウナかな。

恭子さん
夫は、それだけ言って、あとは全部私に丸投げですから(笑)
壁紙選ぶのも、ぜんぶ私。細かーいところまで。

利健さんの希望を叶えたサウナ。

冬は柔らかな暖かさを届けてくれる暖炉。ただ、薪集めがなかなか大変とのこと。

 

—– そうなんですね(笑)細かいところが大変そうですよね。

恭子さん
そう。一番、大変。

恭子さんが縫った手作りのベビーキルト。お孫さんもとても快適そう。

 

—- しかし、このお部屋、ものすごく風通しいいですよね。

恭子さん
でも、それは、リフォームしたからというのもあるかも。
少しずつ直して良くなっているところもあるから。

利健さん
この辺だったら、夏の日中は海風が吹くから、海に向いた南側から北側に風の通り道を作ればいいんだよね。
そういえば、昔から猫が寝ているところを見ると、そこは必ず風通しがいいって言われてるんだよ。
家を建てるときには、そこを確認して見るといいかもね(笑)

リビングルームは驚くほど気持ちの良い風が吹き抜けていた。

 

—– なるほど。それが風通しの良さの秘訣だったんですね。
リフォームをしながら、徐々に良い建物へ育てていくということも、その土地の気候に合った建て方をするというのも、非常に参考になります。

それでは、もし家を建てる世代にアドバイスをするとしたら、どんなことを伝えたいと思いますか?

利健さん
家を建てるときには、どうしても自分の好みとか理想だけを追い求めがちだと思うんですが、もう少しだけ視点を引いて、街の景観を一緒に作るという気持ちを持ってもらえたら嬉しいかな。
例えば、都内の景観を大切にしている場所なんかは、何億も何十億もかけて街路樹のスペースを作るでしょ。
自然って、人にとって、それだけの価値があるということだと思うんです。
もちろん、土地の値段は昔よりも遥かに高くなっているし、所有できる区画は狭くなっているので仕方ないところはありますよね。
ただ、例えば、ゆるやかに近所と共有するスペースがあれば、実は個人が自分の権利を最大に使って家を建てるよりも、それぞれが享受できる豊かさは大きくなるんじゃないかな。皆が少しずつ工夫して良い街を作っていって欲しいなと思います。

恭子さん
イギリスのエッセイを書く作家の林望さんがおっしゃっていて印象に残っているんですが、イギリスは必ず庭に一本大きな木を植えるんだそうです。
日本もそういうふうに、ひょろひょろっていう木じゃなくて、大きくなる木を植える習慣を持てばいい、というようなことをおっしゃっていて、本当にそうだと思ったのね。
夏はその一本が木陰を作るし、冬は葉が落ちて日差しが十分降り注ぐ。
そういうちょっとした工夫をすることで、街を歩く人も木陰で休めるし、夏は涼しく、冬は暖かく暮らすことができるようになるんじゃないかしら。

エントランスは緑が多く、訪れる人の気持ちも和む。

エントランス横にある池には利健さんとお孫さんが育てている金魚たちが気持ちよさそうに泳いでいた。

 

—– 最後に、お二人にとって湘南の魅力ってどういうところでしょうか?それと、お気に入りの場所があれば、ぜひ聞かせてください。

恭子さん
やっぱり海があるところですかね。片方が開いてるというのかな。都会にいるとどちらを向いても何かしら構造物があると思うんですが、海岸に立つと半分は人工的なものが何もなく海しかないというのは、人にとって心地良いことなんじゃないかと思います。海に行って、風に吹かれたり、夕日を見たり、そういう瞬間に幸せを感じますね。お気に入りの場所は、近場だと松が岡公園のあじさいが青系で美しいですね。それと、江ノ島を右側から登るルートは、海越しに鵠沼が一望できて清々しいですよ。

利健さん
僕もやっぱり海がいいかな。それと海に限らず、川とか湖の縁とかもきっと住みやすいですよね。
人間にとって水って、とても大切だと思うんです。水があると気温が安定するし、景観にも大きく影響する。
湘南もいいけど、ヨーロッパとかだと、もっと水辺を上手く使ってるんですよね。
日本ももっとボート遊びやカヌー遊びができるようにしたり、公園から直接川に降りられるようにしたり、水辺を楽しむ方法を探っていけば、もっと豊かで世界に誇れるような街ができていくんじゃないかなと思います。
お気に入りの場所は、やっぱり片瀬川沿いの桜かな、湘南白百合から川に向かって垂れている桜を見るのが、毎年楽しみなんです。

 

—– お二人とも、素敵なお話、本当にありがとうございました。